DockerでRDEToolKitを使用する方法
概要
RDEToolKitを使った構造化処理をDocker上で動作させる方法について説明します。Dockerを使用することで、環境の一貫性を保ち、デプロイメントを簡素化できます。
前提条件
- Docker Desktop または Docker Engine がインストールされていること
- 基本的なDockerコマンドの知識
- RDEToolKitプロジェクトの基本構造の理解
ディレクトリ構造
構造化処理プロジェクトの推奨ディレクトリ構造:
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Dockerfileの作成
container/Dockerfile
を作成します。以下は基本的なDockerfileの例です:
container/Dockerfile | |
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カスタマイズ
使用するDockerイメージや各種実行文は、各プロジェクトの要件に応じて自由に変更してください。
参考資料
Docker Hub Container Image Libraryでベースイメージを探すことができます。
イメージのビルド
基本的なビルド
Dockerfile
が配置されているディレクトリに移動して、docker buildコマンドを実行します:
イメージビルド | |
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オプション説明
-t
オプション: イメージ名とタグを指定します。イメージ名は任意ですが、一意であることが望ましいです。- パス:
Dockerfile
が存在するディレクトリのパスを指定します。カレントディレクトリの場合は.
を指定します。
プロキシ環境での対応
プロキシ環境下でビルドする場合は、以下のオプションを追加してください:
プロキシ環境でのビルド | |
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pipコマンドエラーの対処法
pipコマンドでSSL証明書エラーが発生する場合の対処法:
pip.confファイルの作成
Dockerfileと同じ階層にpip.conf
ファイルを作成します:
pip.conf | |
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Dockerfileの修正
pip.confを使用するようにDockerfileを修正します:
修正後のDockerfile | |
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Dockerコンテナの実行
基本的な実行方法
ビルドしたイメージを実行するには、docker run
コマンドを使用します:
コンテナ実行 | |
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オプション詳細
オプション | 説明 |
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-it |
対話的なモードでコンテナを実行。ターミナルやコマンドラインインタフェースを利用可能 |
-v ホストパス:コンテナパス |
ホストとコンテナ間でディレクトリをマウント |
--name "コンテナ名" |
コンテナに名前を付ける |
イメージ名:タグ |
実行するDockerイメージの名前とバージョン |
"/bin/bash" |
コンテナ内で実行するコマンド |
データボリュームのマウント
構造化処理をテストするため、入力ファイルのディレクトリをマウントします:
データマウント例 | |
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コンテナ内でのプログラム実行
コンテナが起動したら、開発したプログラムを実行します:
プログラム実行 | |
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ターミナルの変化
実行すると、ターミナルがroot@(コンテナID):
のように変化します。
コンテナの管理
コンテナの終了
コンテナ終了 | |
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コンテナの再起動
停止したコンテナの再起動 | |
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コンテナの削除
コンテナ削除 | |
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ベストプラクティス
マルチステージビルド
本番環境では、マルチステージビルドを使用してイメージサイズを最適化できます:
マルチステージDockerfile | |
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.dockerignoreファイル
不要なファイルをビルドコンテキストから除外します:
.dockerignore | |
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トラブルシューティング
よくある問題と解決方法
- ポート競合エラー
- 既に使用されているポートを避ける
-
docker ps
で実行中のコンテナを確認 -
ボリュームマウントエラー
- パスが正しいか確認
-
権限設定を確認
-
メモリ不足エラー
- Dockerのメモリ制限を確認
- 不要なコンテナを停止